お墓をつくる際に、ぜひ知っておきたいことは、「墓地、埋葬に関する法律第48号」に詳しく出ています。たとえば、死亡または死産後24時間を経過した後でなければ埋葬または火葬してはならないと定めています。また、墓地以外の区域で、埋葬または焼骨埋葬をすることは禁じられています。
さらに、実際に遺骨や遺体を埋葬する場合には、市町村長の許可が必要です。所定の記入事項を書いた申請書を出し、これに対して市町村長が「埋葬許可証」または「火葬許可証」の交付をし、これによって埋葬または火葬ができるのです。いかに肉親の遺体とはいえ、みだりにこれを扱うことはできません。
一般の相続と、お墓の後継ぎは少々ちがいます。お墓は、その家の長男があとを継ぐケースが多いようです。しかし、長男でなくとも、その地域の習慣や家庭の事情により、お墓を継承する場合もあり、その人が継承者となります。しかし慣例として一家一墓が必要であり、次男、三男は別にお墓を建立しなければなりません。民法では次のように定めています。
「系譜、祭具、墳墓の所有権は、慣習に従って祖先の祭祀を主宰する人が継承する。ただし被相続人が指定にしたがって祖先の祭祀を主宰するべき人があるときはその人が継承する」
寿陵とは、生きている間に自分の墓を建てることをいい、字の示すとおりたいへんめでたいこととされています。「土に還る」の本来の意味は、肉体としてのつとめを終えた遺骸は静かに土に帰っていただこうということです。この世に生命を営んでいる間、人間は大地の恵みに支えられているだけに、大地は人の母であるともいえるでしょう。生きている喜びや大いなるものへの感謝をこめて寿陵を作り上げる。寿陵のお申し込みが、年々増え、特に若い人たちの間で喜ばれています。
有史以来、日本人は死者を土にかえしていました。
それは、秋に枯れた草木を春再び芽吹かせる、土のたくましい生命力に対する畏敬の念からのことでしょう。春の若葉と同様、死者の魂が再び甦ることを願ったのです。こうしたことから、お墓は「生」の記念碑とも呼ばれます。お墓を通じて、生ある者は故人と語り、在りし日の姿に思いを馳せます。過去と現代、さらには未来につながる永遠の心の絆ともいえるでしょう。この世を去られたご先祖、この世に偉功を遺された方々のご遺徳を偲び、ご冥福を祈るのは生ある者にとって、当然のつとめなのです。
お墓を建てるには、いつ、何日までにという決まりはありません。
しかし、ご先祖様が、こころよく安眠される場所をつくってあげるために、できるだけ早くご準備をされることが必要です。普通、新しくお墓を建てる時期としては、早い人で満中陰、百カ日、月忌(毎月の命日)、一周忌を迎えるまでのお盆、春秋のお彼岸、一周忌など1年間の法要に合わせるのが望ましいでしょう。また、少し時間をおいて、年回(3回忌、7回忌)、祥月命日(亡くなられた月日の一致する命日)に合わせることもあります。事情があって、半年や一年の間にお墓を建てられないときには、とりあえず墓地だけを求めておき、埋骨だけを済ませておくという方法もあります。いずれにせよ、お墓の開眼の日取りを正確に決め、余裕を持った心がまえがご供養の精神にも通じるのです。









